記憶屋 映画 評価・感想[原作改悪]

映画

作品:記憶屋

今日の映画感想は「記憶屋」です。

 

個人的おすすめ度:1/10

一言感想:見た記憶を消したい
2020年のワースト映画といっても過言じゃない作品です。
ここから先物凄く、この作品をけなしてしまうため、見て「感動した」「泣けた」といった感想を持つ人は確実に不快な思いをします。

 

読むべき人
・記憶屋を見るか迷ってる人
・記憶屋の映画が面白くなかったと思った人

ネタバレなし感想

 

本当に面白くなかった、悲しい。
原作は第22回日本ホラー小説の読者賞を受賞した作品だ。
記憶屋の作品がなぜホラーなのかは原作の描かれ方にある。
記憶を消せる人間が都市伝説的で、一種の怪人のような描かれ方をされているためにホラー小説認定されている。
もし、記憶を消せる力があったらどうする?どうなるというのを多様な角度から描いている作品だ。
人間は過去の記憶を乗り越えて成長していくものとよくされているが、その記憶そのものを忘れてしまっても問題ないのでは?と言うことをテーマとしている。
この記憶なら消してもいいんじゃないか、これはダメなんじゃないかと沢山考えさせられる。

そんな原作であるが、映画では、完全に薄く胸糞悪いヒューマンドラマになっていた。

映画情報

【監督】

平川雄一朗

【脚本】
織守きょうや
【キャスト】

山田涼介、芳根京子、蓮佛美沙子、佐々木蔵之介、泉里香

以下ネタバレを含みます↓

 

この映画の推しポイント

 

なし、本当にない。

大体の映画のいいところをあげることはできるがこの映画はない。

この映画の惜しいポイント

 

原作の展開を改悪

元々の原作の進め方としては、
主人公が「どんなものであれ記憶は消すべきじゃない」
記憶屋が「依頼があれば望み通り記憶は消すべき」
という構造で記憶に対しての価値観が対立しており、どちらも正しいのでは、と共感できるものになっている。
しかし、映画では記憶屋側の行動に全く納得がいかないものとなっている。
また、この原因の一つとしてとして、記憶屋に記憶を消す依頼をする人物についても、
動機が原作と異なっているために動機が弱いまたは、消せばいいじゃんとしか思わないの両極端の状態にされている。
また、主人公の彼女の記憶も記憶屋に一部消されているのだが、理由は、強姦の記憶を消すためだ。
ただし、一緒に主人公の記憶まで消されている。
理由としては、記憶屋が主人公の幼馴染みであり、主人公のことが好きだから消したのだ。
私利私欲のために記憶を消すことのない人物であり、依頼者の望みを叶えたいと思って行動したからこそ記憶屋として、意義があるにも関わらず、オチで私利私欲で動いくこともあることが明かされる。そうであれば今までの記憶屋としての行動が気分にしか見えなくなってしまう状態になった。
そして、最終的に主人公から自分の中の記憶を消して失踪するという胸糞ラストであった。

BGMが場面にあってない

胸糞ラストでも平川監督は感動bgmを流す演出をしているのだが、胸糞シーンに感動bgmはいらないでしょと思った。

この監督は、どれだけ多様なシーンを感動的にできるのかチャレンジしているのかもしれないがそのチャレンジはやめていただきたい。

まとめ

 

2020に見た映画のなかでも最低だと思った映画でした。
映画を見たあと原作もこんなに面白くないのかと気になり原作を購入し、読みました。感想でも書いているのですが原作はとても良い作品でした。しかし、その設定の大元だけ使ってのストーリーの改変が行われた映画は全く面白くなく、残念なものでした。
映画で見て、原作を読んでないかたは是非原作を手にとって頂けると幸いです。

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