作品:あした世界が終わるとしても
今日の映画感想は「あした世界が終わるとしても」です。
個人的おすすめ度:6/10
一言感想:恋愛ものだと思ってみたら全然違ってびっくりした。
・あした世界が終わるとしての感想を知りたい人・あした世界が終わるとしてを観ようか迷ってる人
Contents
ネタバレなし感想
題名とあらすじを読んで、たまには「青春恋愛もの」を見てみようと思って作品を見てみたら、序盤だけで、全く違った。明かされる相対世界の存在、それぞれの世界でリンクする命、そして世界を守るための戦いが急に幕を開けた。
主人公の理解のスピードと全く同じスピードでこちらの理解も進んでいく。
見ながら展開を予想しても全く当たらなかった。間違いなく、恋愛ものだと思ってみた人達は、度肝を抜かれたと思う。
そんなビックリ展開と設定がある本作は、予定調和に飽きた人が見ると、飽きない展開で面白いのではないかと思う。
映画情報
【監督】
櫻木優平
【脚本】
櫻木優平
【キャスト】
梶裕貴/中島ヨシキ/内田真礼/千本木彩花/悠木碧/水瀬いのり
【あらすじ】
幼いころに母を亡くして以来、心を閉ざしがちな真。彼をずっと見守ってきた、幼なじみの琴莉。高校三年の今、ようやく一歩を踏み出そうとしたふたりの前に突然、もうひとつの日本から、もうひとりの「僕」が現れる――。
(https://ashitasekaiga.jp/index.html)
以下からは結末を含めてネタバレを含みますので鑑賞後に読むことをおススメします↓
展開を振り返り
真と小鳥のデート
幼いころに母親を突然死で失った高校3年生の真は、研究に没頭してほとんど帰ってこない父親と二人で暮らしていた。
幼馴染であり、父親の勤める企業の泉重工の社長令嬢である小鳥は、そんな真のことを気遣い、そして思いを寄せていた。
真は、自分の小鳥のことを好ましく思っていたが、「女性として好き」という感情なのか図りかねていた。そこで、卒業が近くなったタイミングで、小鳥をデートに誘うこととする。
小鳥はもちろんデートの誘いを受諾し、二人は映画を見に行ったり、買い物をしたりして楽しんだ。真は、小鳥への思いが「女性として好き」だと確信し、告白しようとするが、小鳥の携帯が急に鳴り、真の父親が突然死したことを知らされる。
相対世界からの刺客
父親の葬式を終え、再び日常に戻る真であったが、下校中突然、機械生命体に襲撃される。
間一髪、自分とそっくりな謎の男「ジン」に助けてもらう。
ジンは「お前のことは、俺が守る」といい、真を安全な場所へ連れて行くのであった。
時を同じくして、小鳥のもとに、ミコという女の子が現れる奇しくもジンと同じく、「あなたのことは、私が守る」と言われ行動を共にすることとする。
真は、連れられた先でジンに先ほどの襲撃の説明を受ける。
第二次世界大戦中に日本は「物質転送装置」を作成していた。作成自体は失敗し、実用化には、及ばなかったものの作成の過程の実験で、時空がゆがんでしまい、世界が2つに分かれてしまった。一つは、真や小鳥の住む現代の日本、もう一つは、ジンやミコの住む内乱が絶えず混乱をしている皇国日本である。
両方の世界の住人の命はリンクしており、リンクされた人間が一方の世界で死んでしまうともう一方のリンクされた人間も死んでしまうのということであった。
ジンは、皇国日本で政府側に命を狙われているが、中々殺すのが難しいため、もう一方の世界でジンの命とリンクされている人間を殺すことでジンを殺そうとしていたのだった。
突然の浮世話に困惑する真であった。
そして、ミコと小鳥に連れられ、ジンのもとを脱出するのであった。
ジンは、小鳥のリンクされた人間である皇女コトコに命を狙われていると考えていたため、小鳥との接触を拒んでいたが、ミコと小鳥を守るために更に送られてきたリコによって、皇女は傀儡であり後ろにいる公卿が黒幕だと知らされ協力をすることに決める。
黒幕を倒す前に、5人はこの世界の日本をよく知るために遊びに出かけることにした。
遊んでいる最中に、小鳥とリンクされているコトコが殺されてしまい、小鳥は命を落とすことになる。そして、次の傀儡としてリコが選ばれ、真の生きる日本を壊滅させようと動き出すのであった。
戦い
小鳥が死んでしまったことにより、途方に暮れる真であったが、そこに小鳥の父親より話があると呼び出される。
そこで、真の父親は、母親の突然死の後に、相対世界の存在に気づき、相対世界に人を送りこみリンクを切ることによって、肉体が残っているものの死をなかったことにできるのではないかと考え家にも帰らずに研究を進めていたことを明かされる。
相対世界への移動装置は完成を迎えており、小鳥の死が相対世界のリンクによるものだと考えていた小鳥の父は小鳥の遺体をひそかに保存していたため、こちらから相対世界に乗り込みリンクを切るための戦いに勝利して、小鳥を生き返らせることを決意する。
真、ジン、ミコの三人は相対世界に装置を使って移動し、皇女リコとそれを操っている公卿と戦いになる。
リコにより、皇国日本丸ごとが現代の日本に転送されそうになっており、絶体絶命のピンチであったが、三人の連携と、最新兵器によって倒すのであった。
その後、リコの記憶が改造されていたことがわかり、記憶を戻した。
リコとミコは、真の父親が開発した技術を使い、現代の日本と皇国日本のリンクを切り、真を現代の日本へ戻すことに成功した。
そして、真は、生き返った小鳥と再度デートをして、告白をするのであった。
この映画の推しポイント
作画が綺麗
アニメ制作会社の「クラフタースタジオ」が、ピクサーなどの海外CGアニメに対抗して、日本独自の表現をフルデジタルで表現した意欲作である。意欲作だけに、美しい映像表現が大量にあった。日本の都市の綺麗さから破壊されたときのはかなさまで幅広い表現にたいおうしている。また、戦闘シーンは、フルデジタルの良さを生かした、戦闘シーンであり、一見の価値がある。
設定が好奇心をくすぐる
タイムパラドックス、多次元世界、物質転送など時間や時空をテーマにした作品であり、一度見ただけではこの作品のことを理解しきれないような気がして、何度も見てしまう作品だ。
この映画の惜しいポイント
イメージと違う
見る目的と異なったときに「おもしろい」と感じるか「詐欺だった」と感じるかは、個人差がある。個人的には、「こんな展開見たことない」と面白く見れたのだが、青春恋愛映画を求めて見たのにも関わらずSF展開が来た時に拒否反応が起こるかもしれない。
フルデジタル作画が合わないかも
日本のアニメにおいてCGがメインに使われているアニメはあまり受け入れられない人が多く、苦手な人がいるかもしれない。
まとめ
豪華声優陣と新進気鋭の監督の作品であり、ストーリー展開も裏切りのある意欲作です。
是非、観てみてください。
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